2017年1月20日金曜日

4速スポーツの弱点。


みなさまごきげんよう♪


さて4速スポーツスターすなわちアーリーエボスポーツは非常に楽しいバイクでして

調子が出ていれば最高の乗り味を提供してくれます。

その反面、巷で語られる弱点があるのも事実。

しかしながらここのところ手を入れている4速達を見ていると

定番箇所以外にもよく傷んでいるケースがあるように思われます。


こちら製作中の'88XLH鉄仮面のプライマリーを開けたところです。


ここのところおなじみになりつつある光景ですね。

ここに茶色い汁が出ている車両は要注意です。

クラッチバスケットは段付き磨耗が生じてしまっています。


マグネット剥がれも経験済みですが適当にマグネットを貼ってあります。


ホチキスの針が混入していますね。


それはともかく、クラッチシェルの大きなベアリング。

これにガタが出ている車両も多いですが。


ベアリングだけにとどまらず、クラッチハブのスプラインが磨耗してさらにガタが出ているケース。

これをここのところよく見かけます。


こうなってくるとクラッチユニットはかなりフラフラでして

放置するとミッションのメインシャフトまでお釈迦になってしまいます。


そしてこうなっている車両はプライマリーチェーンを張りすぎの傾向が強く

テンショナーのスリッパーにチェーンの深い溝が刻まれている事が多いです。


マグネットの対策時に分解する箇所ですので

マグネットのみならずクラッチシェルのベアリング

メインシャフトとインナーハブのスプラインのチェックは必須ですね。



そしてこの車両に至ってはミッションのアクセスカバーが割れてしまっておりまして

締め付けトルクも緩々、非常に怪しいのでミッションも摘出することにします。


ここのロックタブが際使用されているという事はミッション降ろし経験済みですね。


各ギア類は綺麗ですが・・・・



アクセスカバーは使用不可です。

変なところに傷がありますが、恐らくカバー取り外し時にこじった跡と思われます。

4速スポーツのアクセスカバーは対角線上に取り外し用の溝がありまして

そこをこじって取り外すようになっています。



ミッションケース内の打痕からして結構壮絶な運命を辿ってきたようです。


よく折れると言われるカムフォロワーは交換されたのか綺麗な状態ですね。


シフターカム周りも異常は見られません。


シフター関連は磨耗も少なく、数少ない生きている部品ですが

アクセスカバーをはじめクラッチ周り等

すべて修理するとなると大変なことになります。


4速スポーツの最大の弱点は適当な修理をされている事が多い事かもしれません。

もちろん壊れやすい弱点があるからこその事ですし

壊れても部品が無かったり高額だったりという事もありますが


これから4速スポーツをお考えの方は乗り出し前の最低限の準備として

プライマリー周りの分解点検を強くお勧め致します。


4速スポーツに対してネガティブな事ばかり綴っていますが

1号機をはじめきちんと調子よく楽しく走っている4速スポーツも沢山おりますし

ハマると抜け出せない魅力もありますので


調子の良い4速にお乗りの方はしっかり調子維持

これからお探しの方は良い4速スポーツ選び

ぶっ壊れちゃった方はしっかり修理


1台でも多く調子の良い4速スポーツが残って

1人でも多く4速スポーツを楽しめる人が増えれば

素敵ですね♪


まぁ4速スポーツに限らず全ての車両において同じ事なのですが

バイクは調子が良いのが最高です。


そんなわけでみなさまごきげんよう♪








2017年1月18日水曜日

古の手法。


みなさまごきげんよう♪


最強寒波の影響で温暖な播州の浜手でも積雪がありました。

新拠点である神河も様子を見てきましたが膝まで積雪しておりまして

こりゃ相当寒いですね。


本日は外気に対して暖かめというか熱めの作業

広面積にポッコリ凹んだタンクの修正です。


このくらいの大きな面積で張りのある箇所が凹んでいると

押し出しが難しく、またトンネルと外板が競っていることもありましてまずはスタッドで引き出します。

応力を抜きつつ少しずつ引いていきまして

このように凹みはほぼ修正できましたが

均しはほぼ不可能ですので防錆してパテで面修正というのが本来ですし

ごく薄付けで仕上がるようにしてありますが


今回はパテではなくハンダを使って面修正しました。


見えやすくするとこんな感じですね♪

現代ではパテの性能も良いですし、もはや古の手法なのかもしれませんが

時々この手の修理をしたくなります。


Bill "The Leadslinger" Hines

先ごろ亡くなられてしまいましたが

その昔この葉巻をくわえたおっちゃんが作業しているビデオを見て

使っている道具とか手つきなんかをじっと見ては研究していましたね。

木製のパドルとかパドルに染み込ませる油なんかは何とかなりましたが

苦労したのが鉛と錫の配合率で、随分試行錯誤しました。

道具や手つきなんかは写真などでおおかた判断がつきますが

数字的なことや感覚的なことはやってみないとわかりません。


しかしながら本気でやれば必ず何かしらの答えが見つかるもので

逆に本気になれない事なんて最初からする必要のないどうでもイイ事だったりします。


まだまだ若輩者ですが皆さんのバイクにも本気で取り組ませて頂きます♪


外装修理関係は随時受付中ですのでお気軽にお問い合わせくださいませ。


それではみなさまごきげんよう!








2017年1月15日日曜日

タンクの微妙な加工。


みなさまごきげんよう♪


ザクザクと作業が進んでおります’88XLH鉄仮面ですが。

今のところ溶接がメインですのでガスの減りが猛烈に早く

この段階特有の突っ走り感は何とも言えず素敵でございます。

ガソリンタンクはエルシノアの純正ですが

ボロいタンクをベースにした為、塗装を剥がせば外板も茶色く染まっておりまして

錆取り汁に漬け込んで表面処理を行いました。


そしてこのエンドの部分を左のように少しだけ幅詰め。


下側を絞り込みつつ、側面に丸みをつけていきます。


加工前ですとこのエンド部分の幅が広めで

高低差のあるメインチューブの影響で浮き気味になるこの部分は

あまり幅が広いと平たい物体が浮いているように見えてしまいます。


ロッカーボックスの高さからしてタンクのエンドをこれ以上を沈められませんので

少しだけ幅を詰めてやることで浮き上がった感じを解消しようというワケです。

とか言いつつ写真の角度が全く違うので比較にならないのは残念すぎますねw


かなり手を入れていますがエルシノアのタンクの基本的な造形は踏襲しています。


細かい事ですし誰が気付くでもない事ですが


主張せずにそういうことをするというのは効いてくると思います♪


ってなワケでトンネルと底板の加工へと進みます。



それではみなさまごきげんよう♪







2017年1月10日火曜日

ボートテール。


みなさまごきげんよう♪


オーナー様募集中の'88XLH鉄仮面でございます。

これまでシートは適当なモノを乗っけていただけですが

当然きちんと製作していきます。


ってなワケでセパハンといえばシートカウルでして。

今回はそのシートカウルをボートテールにしようという試みでございます。


こんな感じで製作していきますが


シートカウル内にバッテリーを収めてしまおうと思っていましたが

寸法的に無理があるようなのでオイルタンク下の邪魔にならない位置にバッテリーを移動。


モデルKのナセルにエルシノアのタンク

ショベル4速のオイルタンクにボートテールと

まぁ色々な組み合わせですが

どれもこれも結構大変ですね♪


ボートテールのパネルは既に7ピースに及びまして

最終的には10ピース構成くらいになりそうです。


本来のボートテールをシャープにした感じで


もっさりさせずにセパハンスタイルに合わせていきます♪


ポジションもコンパクトで

肘がきちんと曲がって足を折りたたんで乗りつつ

予めリア荷重ですのでかなり乗りやすくなる予定です♪

カッコ良さは当然ですが

楽しく走れるのもまた大前提ですので

自分自身、乗るのが非常に楽しみです。


それではみなさまごきげんよう♪







2017年1月8日日曜日

ミステイク。


みなさまごきげんよう♪


2017年になったからといってこれといった変化も無く作業に勤しんでおりますが

新年最初のお仕事はトラブル車両の引き上げと修理でして。

先日ハーネス引き直しを承りました'01XL883

新年初走りで走行中にエンジンストップ

以後セルも回らなくなったという事で寒い中現地でお待ち頂き車両を引き上げて参りました。


テスターを各ブレーカーに当ててチェックしていきましたところ

イグニッション系統のみ電気が来ておらず

唯一変えていなかった(というかご覧のような作りですので交換できなかった)キーシリンダーの

イグニッション配線が断線しておりました。


トラブルシュートし易いように系統分けして引き直した配線の恩恵を早々に受ける事になりまして。

HD純正のキーですし、ハンドルロックとの絡みもあるのでキーシリンダーは交換せずでしたが

今後も不安要素となり得るので無償にてキーシリンダー交換させて頂きました。

走り初めでのトラブルでご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございませんでした。

深く深くお詫びいたします。


次いで同時にご依頼頂きましたブリーザーからのオイル噴き出しも進めていきますが

よくある樹脂ワッシャーの劣化かと思いきやワッシャーが片面しか入っていませんし

液体ガスケットがモリモリです。


この樹脂ワッシャーは劣化が早くご覧のように潰れて割れてしまうのが定番ですが

メタルワッシャーにラバーコーティングされたものを使う事で随分寿命が延びます。


ブリーザーボルトもネジ山が傷んでおりますので交換。


ちゃんと両面にシールワッシャーを装着しまして漏れは解消しました。

このブリッジタイプのブリーザーキット、微妙なズレなどがありますので

片側ずつ均等に締め込んでいかないとキャブサポートとブリーザーボルトが接触してしまい

ブリーザーボルトのネジ山を傷めやすいので注意が必要ですね。


ついでにブリーザーからのオイル等で薄汚れていたエンジンを


綺麗に掃除しておきまして作業完了です。


正直な話、失敗した事などは本当は闇に葬ってしまいたいところですが

オーナー様の心を折ってしまわぬ配慮を心がけておりましても

あってはならぬ失敗を犯してしまう事も残念ながらございます。

それでも車両を託して頂ける事に感謝しつつ

襟を正してより精進していきたいと思います!


それではみなさまごきげんよう!